自然災害の多い熊本で建てる台風や地震に強い注文住宅
公開:2024.05.29 更新:2024.06.03九州は自然災害が多く、熊本地震や集中豪雨などの大規模な災害が頻発しています。浸水により家具や家電が損傷し、地盤の劣化も懸念されます。熊本では高気密・高断熱の家が適しており、耐震性も重視されます。長期優良住宅建築計画認定制度に基づいた家づくりが安心で、耐震性や居住性などの要件を満たすことが求められます。
目次
九州で自然災害が多い理由と過去の災害
九州は台風の経路にあり、活火山が多く、プレート境界に位置するため、自然災害が多い地域です。過去には2016年の熊本地震や2020年の豪雨など、大規模な災害が頻発しています。
◇九州で自然災害が多い理由
九州は、日本の中でも自然災害が多い地域として知られています。その理由として挙げられるのは、九州が台風の経路であることです。夏から秋にかけては毎年多くの台風が九州に接近・上陸するため、どうしても強風や豪雨、高潮などの被害を受けやすくなってしまいます。
さらに、九州地方には阿蘇山や桜島、霧島山などといった活火山が多いため、火山活動に伴う噴火や火山灰の影響を受けやすいのが九州の特徴です。
それだけではなく、ユーラシアプレートとフィリピン海プレート、そして太平洋プレートの境界に位置しているため、プレートの動きによって地震の被害に遭いやすい地域でもあります。
◇九州で過去に起きた大規模災害
九州で過去に起きた大規模の自然災害としては、熊本地震と有明海沿岸地震、そしてたびたびの集中豪雨が記憶に新しいところです。2016年に発生した熊本地震では、死者数276名、家屋全壊が8,667棟の被害が出ました。
2020年7月に熊本県南部で起こった豪雨や、2018年の集中豪雨、2012年の北九州豪雨でも、死者を出す甚大な被害が起きています。
豪雨や台風による住宅への影響
九州が台風の被害を受けた場合、風速20m/s以上でビニールハウスや屋根が飛び、30m/s以上で金属屋根や壁材が剥がれることがあります。台風による豪雨で河川が氾濫し、浸水により建物が損傷し地盤が軟弱化する恐れもあるでしょう。
◇台風の風による被害
九州は台風の通り道になっており、毎年台風の季節になると必ず台風による被害に見舞われる地域です。
特に平均風速が20m/sを超えるようになると、ビニールハウスが破れたり、屋根瓦やかやぶき屋根が飛散したりする恐れが出てきます。それだけではなく、固定されていない小屋などが転倒するケースも珍しくありません。
さらに平均風速が30m/sを超えると、金属屋根材が剥がれたり、壁材が剥がれて飛散したりする恐れも出てきます。
◇豪雨による浸水の影響
台風の通過する地域では、水害にも注意しなければなりません。河川の氾濫や排水不良が発生すると、住宅の床下や床上まで水が入り込むことがあります。浸水によって家具や家電が損傷するばかりか、建物の構造自体も劣化します。
浸水が長時間に渡ると地盤が軟弱化し、住宅の基礎部分が沈下する、あるいは建物が傾いてしまうこともあります。
災害に強い家を建てるなら地盤調査や床上浸水の対策が重要
地盤調査は建築予定地の地盤特性を把握し、地震や浸水リスクを評価する重要な手順です。地盤調査を怠ると建物が不同沈下し、地震時の液状化による倒壊のリスクが高まります。床上浸水への対策として盛り土やかさ上げ、高床などの方法が有効です。
◇地盤調査の重要性
地盤調査は、建築予定地の地盤の強度や特性を把握するために行われます。地盤調査によって地震や浸水に対するリスクを評価し、適切な基礎工事を計画できます。家を建てる際に地耐力を調べる地盤調査は、建築基準法によって義務付けられています。
地盤調査には、「ボーリング調査」「SWS試験(旧スウェーデン式サウンディング試験)」「平板載荷試験」などの種類があり、費用や調査制度に若干の違いがあります。
地盤調査をしっかりと行わなかった場合には、建物の一部が沈下して傾く「不同沈下」が発生する場合もあるため注意が必要です。また、地震が発生した際に地盤が液状化し、建物倒壊のリスクが高まることが考えられます。
◇床上浸水への対策
熊本は台風や集中豪雨による床上浸水が他県よりも多いエリアであるため、必ず床上浸水への対策を講じておきましょう。床上浸水への対策としては、盛り土やかさ上げ、高床などの対策が有効です。
・盛り土
盛り土は、建物を建てる前に地盤を高くするために、土を盛る方法です。盛り土をすることによって建物の基礎部分を周囲の地面より高くするため、浸水リスクを低減できます。盛り土には地盤の強度を補強し、建物の安定性を高める効能もあります。
・かさ上げ
かさ上げとは、建物自体を持ち上げて地盤面よりも高くする方法のことです。基礎部分をかさ上げで新たに強化することで、建物の寿命を延ばせます。
・高床
高床はお寺の本堂などによく見られる造りで、建物の床がテーブルの上に乗ったような形状をしています。高床にすることで建物の下部に空間ができるため、浸水の被害を受けにくくなるだけではなく、通気性も向上し、湿気対策としても有効です。
熊本で注文住宅を建てる際は住宅性能も重視しよう
熊本は寒暖差が大きいため、高気密・高断熱の家が適しています。これらの住宅は外気温の影響を受けにくく、冷暖房効率が向上し、電気代の節約が可能です。また、耐震性も重要で、長期優良住宅建築計画認定制度に基づいた家づくりが安心できる暮らしにつながります。
◇高気密・高断熱の家
熊本は夏と冬の寒暖差が激しいため、高気密・高断熱の家が適しています。高気密・高断熱住宅は外気温の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保つため、冷暖房効率が向上し、電気代を節約できるのです。
◇耐震性も重要
熊本では過去に大地震が起こっているため、耐震性に優れた家を建てることが重要です。長期優良住宅建築計画認定制度に基づいて家づくりを行っている工務店やハウスメーカーであれば、安心して家づくりを任せられます。
長期優良住宅建築計画認定制度というのは、長期にわたって良好な状態で使用するために、耐久性・居住性・環境性能に優れた住宅の普及を促進するための制度です。同制度の認定を受けるためには、最低でも耐震等級2(建築基準法の1.25倍の耐震性)を満たしている必要があります。
九州は自然災害が多い地域で、その理由は台風の経路であることや多くの活火山、プレートの境界に位置することにあります。過去には熊本地震や集中豪雨などの大規模な災害が頻発しました。
台風による風や豪雨による浸水は九州でよく見られ、特に風速が20m/sを超えると建物や屋根に被害を及ぼし、30m/s以上になると壁材や屋根材の飛散が起こります。浸水によっては家具や家電が損傷し、地盤の劣化も懸念されます。
地盤調査は地盤の強度や特性を把握し、地震や浸水リスクを評価する重要な手順です。また、床上浸水への対策も必要で、盛り土やかさ上げ、高床などが効果的です。
さらに、熊本では高気密・高断熱の家が適しており、耐震性も重要視されます。長期優良住宅建築計画認定制度に基づいた家づくりが安心であり、耐震性や居住性などの要件を満たすことが求められます。
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